空を仰ぐ
ひろい空の下


ほんのりあたたかい風

やわらいだ日のひかり

青くすんだそらのしたで
ねっころがってみる

手を振り仰ぐ自分は
やけにすがすがしくて

やけに心地いい

おもいっきり深呼吸

何度も

何度も



そしたらほてりがきえた

深呼吸するたび

ほてりがきえる

そしたら急に

虚しくなった

振り仰ぐ手も

冷たく感じる

さっきまでのあたたかさをもう一回

そう願い

一人で手を空にのばす

何回も

何回も

そうするたび日が陰り

手も

体も

冷たくなる

そのたび虚しくなる

冷たくなった体で

家に帰る影がいっそう
虚しくて

寂しくて

人は一人で生きていると
感じてしまう
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