なまら除雪ジジイだべさ
それから十分もたったろうか。陽一は腕が痛くなった。白い息を吐き出しながら、曲がったまま固まってしまいそうな腰を伸ばす。

多分、気温は氷点下十度を下回っているだろう。

それでも雪を運んでいるとだんだん汗ばんでくる。

善吾郎はとっくにジャンパーを脱ぎ、襟巻きと手袋だけの姿になって機械のような正確さで賽の河原を車道に広げている。

陽一もそれにならって上着を脱いだ。

ひやっとする冷気に火照った体が冷まされていく。
< 68 / 123 >

この作品をシェア

pagetop