オッドアイ
「聞いてたか?」


切れた電話を切り、バイクに乗って左耳に付けてある通信機の向こうにいる人物に呼び掛ける。

「あぁ、今テレビを付けたんだが、クリスタルショッピングセンターはテロが起こってる」

「今からシステムをハッキングは・・・?」

「それはできない・・・。既にやられてるからな。」

「わかった。お前はできる限り情報伝えろ!今俺バイクで向かってるから!もう着く!」

「わかった。」


いったいどうなってんだ!?

ショッピングセンターなんかがテロに狙われるなんて・・・

そんなデカいところじゃないし週末でも無いから客足もまばらだ。

しかも夕方に・・・

テロリストはだいたい夜中から深夜にかけて高層ビルやテレビ局を襲撃していた。

今回は全く系統が違う・・・


「そこの黒バイク!とまりなさい!」
パトカー!こんなときに!

パトカーは加速し、俺の横に並ぶ。

「お前!時速何キロだ!高校生は自転車で十分だろ!!」

「うるせぇ!こっちは今テロ現場に行こうとしてんだよ!」

「テロ・・・?何だそれ!?」

やっぱり、警察は使えねーな。

「クリスタルショッピングセンター!」

「え?」

「じゃーなおっさん!」

「おい!君待て!!それに私はまだ24」


俺はさらにハンドルを切る。

< 4 / 41 >

この作品をシェア

pagetop