Fast Love



「え―……」



それだけを言い終えた彼


私をさっきまで見ていた瞳の色が一瞬で変わった。



冷たく、突き刺さるような瞳…

それなのに目を逸らすことは許されないかのように


その瞳は





確かに私を捕らえていた。





気がつくと、さっきまで顔のすぐ横に置かれていた手は

いとも簡単に解け


彼はそのまま私の横を通り過ぎ、門に向かって歩いていった。




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