Stand by・・・
「まだ迷ってるの?考えてみ。私このままじゃ成仏できないから、ずっとあなたにとり憑くことになるんだよ?つまりその間、あなたの行動全部、私に見られることになるんだよ?」

「・・・んなの、気にしなきゃいい」

「ほー。ほんとに?」


今度は、本棚の奥がゴソゴソと動いた。

ん・・・あの場所は・・・


「えーと、マイセックスライフ、痴漢電車、溢れるほどの・・・」

「バッ!」


おれは言葉を発する暇も惜しんで飛び上がり、本棚を全身でガードした。


「いかがわしい本多いねー」

「・・・」

「これでも拒否る?」

「・・・」





姿は見えないのに、幽霊がニンマリしたのが手に取るようにわかった。
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