Stand by・・・
みんな一斉に安堵の声を上げて、手を取り合った。

・・・・え?

助かったって言ってるのか?

おれはしばらく自問自答を繰り返した。


「怪我の具合はどうなんですか?」

「手術を始めたときは心拍も弱まっていてヒヤヒヤしましたが、先ほどになって急に盛り返してきましてね。本当に驚きました。時間は多少かかりますが、回復しますよ」


にわかには信じられない。

確かにあのとき、刹那の声は消えてしまったのに・・・

しかし医者がこの状況でウソを言うわけもない。






・・・・・そうか。

あのとき刹那の魂は、自分の肉体へ戻ってたんだ。

きっとそうなんだ。

あいつ・・・助かったんだ。
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