Stand by・・・
クサイ言葉
土手道の桜たちは、早くも散り始めていた。

花見客たちはぐっと少なくなり、あれほど賑わっていたこの道も、今は数組のカップルがいるだけで、静かになっていた。

もう見応えがない、ということなのかもしれないけど、おれは散っている桜も好きだ。

むしろ咲き誇る桜よりも、散っていく桜の方がきれいだとも思える。

おれは桜を眺めながら歩いた。

あの日、一日で色々なことがあり過ぎて、ゆっくり自分と向き合うことができなかったのだ。

混乱した自分の気持ちを落ち着かせたい。

それには、ここに来るのが一番いいだろう。

知らなかったとは言え、惚れている相手に恋愛相談していた自分。

本当に裸の心をさらけ出してしまっていた。

それが良かったのか。悪かったのか。


・・・・



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