季節外れの卒業旅行
救世主 現る?
午前9時過ぎ
俺と瑞希は別荘に戻ってきた

膝から下はすっかり泥まみれになっていた

傘を畳んで、別荘の中に入ると食堂にいた全員が飛び出してきた

「二人は?」

実花が一番に口を開く

俺と瑞希で首を横に振った

「その場に放置してくるのは、心苦しいが警察の検証が終わるまでは……動かさんほうがええと思うから……」

瑞希が暗い表情で、言葉を紡ぎ出した

「あなた、現場の写真を撮ったそうね!
不謹慎だとは思わないの?」

真琴が俺を睨みつけてきた

「この雨だと、警察が来るまでに証拠が流されると思ったから
怒られるのは承知だ」

俺は傘を入口の壁に立て掛けると、食堂に向かった

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