守ってあげたい 〜伝染〜
「じゃあ他に聞く事は無いですね。あとは目撃者をなんとか探し出す努力をします。北條さんと関口さんも何か思い出した事があったら必ず連絡して下さい」
事務的にそう言って鬼頭は出て行った。
無表情だが背中が少し落胆したようにも見える。
「なんだか今の風景みた事あると思ったら……お父さんの時と同じだね」
ずっと感じていた事を口にする。
「そうだな、あの時も父さんがベッドで横になって警察が来てた。ずいぶん昔の事を思い出すんだな晶は。おまえ確か4歳だっただろ?よく覚えてるよな」
「頭打って思い出しちゃったのかな……」
父の義光が階段から落ちて死んだのは今から15年前、拓海が10歳、晶が4歳の時だった。あの時も病室は個室で刑事がいた……
「変な事思い出さないで、もう寝なさい」
いつもは穏やかな貴子が珍しく強い口調で晶をたしなめた。
事務的にそう言って鬼頭は出て行った。
無表情だが背中が少し落胆したようにも見える。
「なんだか今の風景みた事あると思ったら……お父さんの時と同じだね」
ずっと感じていた事を口にする。
「そうだな、あの時も父さんがベッドで横になって警察が来てた。ずいぶん昔の事を思い出すんだな晶は。おまえ確か4歳だっただろ?よく覚えてるよな」
「頭打って思い出しちゃったのかな……」
父の義光が階段から落ちて死んだのは今から15年前、拓海が10歳、晶が4歳の時だった。あの時も病室は個室で刑事がいた……
「変な事思い出さないで、もう寝なさい」
いつもは穏やかな貴子が珍しく強い口調で晶をたしなめた。