守ってあげたい 〜伝染〜
「何でもない。もう帰ろっか。やっぱり二人で会うのは晶に悪いよ」

自分で誘っておきながら、早希は自分がとてつもなく非人間的な事をしてる気になって晶にも隼人にも申し訳なくなってきた。

「晶だってメル友だか何だかしらないけど、俺以外の男と仲良くしているんじゃないかな。全く誰があんな携帯サイトなんか教えたんだろ」

(ごめんなさい私です)

「晶も寂しかったんじゃないかな。お兄さんが結婚して家出て行っちゃったし」

「そういうもんかなあ。俺は一人っ子だからよく分からないよ」

「そうなの?私も一人っ子なんだ」

もう帰ろうと言った事も忘れて二人は再び話し始めた。


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