AB型の幼なじみ
「日直、日誌取りに行って」


読書の始まったシーンとするクラスで、カタンと1つの椅子から立ち上がる猛。


「バカ、俺達だよ」


「エッ!!」


クスクスと笑う周り。私は、慌てて立ち上がると猛を追って、教室を後にした。




「忘れてんなよ」


「すいませんね」


日誌を取った帰り道、渡り廊下にて注意されながら、私は猛の隣を歩く。



二人になるのはいつぶりかな?


猛をちらっと見て少し微笑む。


小さな頃は、お兄ちゃん達も混ぜて遊んでたな。


「なぁ、チビ子」


「何?」


「黒板消してね」


「お前、無理だって分かってるよね?」


「なら、お前が日誌書け」


「二人でやろうよ」


「嫌だ」


「何だと?!」


猛とのやり取りをしながら、徐々に声のボリュームが上がっていく。


教室の扉を開けると、呆れた先生と笑うクラス。



「………はぁ」



そして、ため息をつく猛の姿に私は一気に恥ずかしくなる。






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