実録 出会い系サイト!!『実話』
ボーッと店内を眺めていると、すっと飲み物が出てきた。


「拓人はいつものね。んで、亜美ちゃんは…。『アミスペシャル』ね!!」


そう言われて目の前に差し出されたのは、小さなグラスに入ったピンク色のカクテルだった。



「うわぁ~。綺麗な色!!」


拓人はグラスを持ち、


「亜美に乾杯!!」


と言って、微笑みながらグラスに口をつけた。


アタシも、


「拓人に乾杯!!」


少し照れながら言ってみた。


カクテルを一口だけ口に含むと、何とも言えない甘酸っぱさがアタシの脳を刺激した。


「美味しい!!こんな美味しいカクテル初めてです!!」

アタシは、思わずマスターにそう言っていた。


「ありがとうございます。そんなに喜んでもらえると光栄だな。あっ、自己紹介が遅れました。はじめまして亜美ちゃん。僕は拓人より少しだけお兄さんの《カズキ》です。゙カズ″って読んでいいから!ヨロシクね!」



「あっ。こちらこそ、よろしくお願いします。」


そう言って、アタシはペコリと頭を下げた。

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