幸福カフェにようこそ
仮バイト定員
学校が終わるとまっすぐ家に帰りテレビを見ながらお菓子をバリバリと音をたてながら食べるだけ。そんな、私を見ていた母親が一言。
「豚になるよ。バイトでもしてお母さんを助けて。舞ちゃん、お願い。」
豚は余計だっちゅうの。でも、私の家は母子家庭だからお母さんを助けるつもりでバイトでもやるかな。暇つぶしにもなるから。
「よし、バイトやるぞ〜。」
まず、気合いを入れる。そして、どんなバイトが自分に合っているのか考える。すぐに辞めることにならないようにしないといけないからだ。
「力仕事?笑顔が可愛いから接客?う〜ん。何がいいかな。」
バイト雑誌を見てもあまりいいのがない。仕方がない。ここはお金もいい夜の仕事を・・・。
「それは、やめなさい。しかも、あんたは未成年でしょ?」
「はいはい、未成年だもん。でも、いいのがないよ。」
「接客がいいなら五丁目のフランフランて言うカフェにしたら?。あそこの定員イケメンだからね。私が行きたいわ。」
「おばさんはダメ!フランフランね。電話してみるかな。」
「どこに行くの?」
「偵察に。」
舞は携帯片手にフランフランがある五丁目に向かった。やるかやらないかは後回し。どんな、カフェなのか気になる。あと、イケメン定員のことも気なる。
「ここでいいのかな?暗いし静かだしやってるのかな。」
舞はドアを開け中を覗いた。お客は一人もいない。噂のイケメン定員の姿も見えない。やっぱり、休みなのかそう思いドアを閉めようとした。
「待った!そのまま開けといて。」
「えっ・・・。」
舞は声がする方向を見た。両手にすごい量の荷物を持ち走って来る人が見えた。
「助かったよ。うん?君は?」
「あっ、はい。バイト募集の紙を見て。面接をやりに。」
あっちゃ〜。面接するかまだ決めてないのに言っちゃったよ。
「いいよ。面接希望ね。中に入って。」
「はい。」
舞は中に入るなりあることに気付いた。床に大の字で人が倒れていた。
「あの、あそこにいる人は?」
「あっ、また寝てる。起きてくれよ。」
まさかの居眠り。しかも、床で大の字で寝る人がいるとは・・・。
「ゴッホン、まず自己紹介から僕が菊地幸助で寝てるのが田中光輝。よろしくね。」
「松木舞です。」
「舞ちゃんね。それでは面接を始めます。」
うっ、どきどきの面接が始まった。


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