my First boy last boy.




「来年の正月は帰ろうかな?」


海斗のことも、ちゃんと話しておきたいし。



「…もう、平気なの?」


その答えが、意外だったのだろう。か細い声で心配そうにあたしを見詰める花梨。



ああ、そうか。

…あたしは、穏やかな笑顔を浮かべる。




「もう、大丈夫だよ」



花梨は、春が好きだったもんね。

そういう好きじゃなくて、人間としてだけど。



いつも、あたしたちを応援してたよね。




「…今まで、迷惑かけてごめんね」



優しく、笑いかけると。


花梨が、ちょっと涙ぐんだ気がした。




こんなとこにも、あたしは心配をさせていた。


つくづく、今更ながら気づく。

あたしは沢山の人に心配を掛けていたんだと。


気づけて、ほんとに良かった…。




< 148 / 469 >

この作品をシェア

pagetop