my First boy last boy.





苦しくて、息が上手く出来ない…。



手が、すごく震えて。


とにかく、早く帰らなきゃ。と思って、秋ちゃんを起こした。



行きは助手席に乗ってきたが、今はとてもそんな気分じゃなかった。


後部座席に座って、携帯を握りしめて。どうやって謝ろうか考えていた。


そしたら…携帯が震えた。



相手は、春からで。

緊張から、手が震えた。それでも頑張って、恐る恐るボタンを押した。



「もしもし…」


「凪砂か!?今どこにいるんだよ!?」




春のすごく慌てた声が、携帯越しなのに耳によく響く。


瞬間、罪悪感があたしを支配した。


そして、あたしは――。




「ごめん……今まで家で寝てた…」



君に、大きな嘘をついた。




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