my First boy last boy.



「しかもイケメンだし。凪沙さん、なかなかやりますね」


「こら。褒めてもなにも出ないからね?葛西くんこそどうなの、彼女さんとは」



自分の恋愛話を突っ込まれるとどうも弱くて、無理矢理すり替える。



「あ〜、あれですか。先月、別れちゃいました」


困ったように笑いながら、髪をくしゃっと触る。


「え、本当に?ごめんね」







そんな話して悪かったな、と思っていると、「いえ、大丈夫です」と返って来た。



「高校からで結構長かったんすけど、やっぱり遠距離って難しいっすね。些細なことで喧嘩ばっかだったし、お互い自分の時間があるし、なんていうか噛み合わなくなったんですよね」


葛西くんは悲しそうにするわけでもなく、しょうがないと言うように話した。きっと、つい最近別れを決心したわけではなく、もう少し前から少しずつ、考えていたのかもしれない。




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