my First boy last boy.

大切なもの









「ねぇ、どうだったのよ?」






何週間ぶりかの、聖花と同じシフトのバイト。




なのに初っぱなから、なんだか裏がありそうなにやけ顔。





一体、なんなんだ。





「なにが?」


「なにがって、決まってるじゃない…。こないだのプチ同窓会よぉ」




……ああ、そうだった。




「聖花、あれ最初から仕組んでたんでしょ?まったく…まんまと嵌められた」


「違うわよぉ!あんたがトイレに行った時に春に耳打ちしといたの!凪砂を送ってってね♪って」



……どこが違うのよ、一緒じゃない。


少し睨むと、聖花はペロッと舌を出して誤魔化す。




「だ~ってあんた、隙あらばすぐにでも帰っちゃいそうな雰囲気だったでしょ~?それじゃあ意味がないと思って」





< 373 / 469 >

この作品をシェア

pagetop