my First boy last boy.
「…いやさ、凪砂がすごーく当たり前なことを、真剣な顔して聞いてくるからさ?」
すごーく当たり前なこと?
「俺、なんでこれ、あげたんだと思う?」
そう言って、あたしの手を持ち上げて、そこにはまっているものに、触れる。
「凪砂に、ずっと側に居て欲しいからなんだけど」
指輪が、太陽の光りを浴びて、キラキラと光る…。
この世界に、当たり前なんてないのに。
「…………っ…」
あなたは当たり前のように言うんだね。
「…やっぱり、今日可笑しいかもな。」
くすっ、と笑ってちょっと馬鹿にされた気分。
…こんな時に大人ぶるなんてずるい。
でも、止まらない―――…。