my First boy last boy.




「ひ、人事だと思って…!」


「人事ですから。」



きっぱりと。


なんてことだ…。



そもそも、こんなにあたしを不安にさせたのは春なのに。




「…ばか。」


「ははっ。んな、いじけんなって」


「…ばーかっ!」


「…ぶはっ。だ、だめ、だ…笑えるっ…!」




くそっ!なんでまた笑うのよ!


全部、全部、春がいけないのに…。




必死すぎて、きっとあたしの顔は真っ赤だ。


それにきっと、ぐちゃぐちゃで。



あー、なんか泣きそう。


もう、やだ。



なんかめちゃくちゃ落ち込んできた……。

はあ…、と溜め息を吐き出した。




「…大丈夫だって。」



その瞬間。ぽんっ、と。


あたしの頭に手を置いて。



「お前なら、大丈夫だよ。」




今度はあたしに、魔法をかける。




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