落ちていた遺書

カンガエル

アミカは

部屋で

一人になって

考えていた。


『私達4人は

それぞれの

家庭カンキョウが

似ている。

だから、

絆も

強いんだよね...。


サチは

生まれて

すぐにお父さんが

亡くなって

それから

ずいぶん

大変だったみたいだ。

顔も

覚えてないけど

写真すら

残ってなくて、

お父さんのこと

もっと知りたいって

言ってたっけ。

ジョーも小さい時の

親のリコンで

母子カテイになって、

かなり

苦労したらしい。

父親は

ヒドイ人だったようで、

父親の事は

何も知りたくないって

言ってたな。

ワタルだって

両親を亡くして

今は知人の家で

暮らしてる。

小学生の頃は

シンセキの間を

タライマワシにされて

辛かったって聞いた。

私も母がいない。

私が3才の時、

自殺したから…。

セイシンを病んでしまっての

自殺だったらしい。

かすかに残る

キオクのなかの母は

とても優しかった。

私は母が

大好きだった。

父は

男手一つで

私をここまで

育ててくれて、

本当に感謝してる。

私には

分からないような

ソウトウな苦労が

あっただろうと思う。

だからこそ

私はこのイショの持ち主の

自殺を、

なんとしてでも

止めたいと

心から思う。

どんな理由があっても

死んじゃダメ。

自殺は

フコウな人を

増やすだけだから。』


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