OTOGI Rock'n'rool
 


お店を出て、クララさんと近くの公園のベンチに座る。



「あの…それで…話っていうのは…?」



首を傾げながらクララさんの顔を覗き込めば、クララさんはスーッと大きく息を吸ってから私の顔を見た。



「率直に言うけど」



クララさんは、真っ直ぐに私を見つめたまま言う。



「アイツ…翔のこと、好きにならないで欲しい」



…………え?

真崎くんを好きになっちゃダメって…どういうこと?



「美優ちゃん、本当にいい子だからさ、あたしは美優ちゃんのために言ってるの」

「……あの…よく意味がわからないんですけど…」



頭の中で、言葉がぐるぐる回ってる

一つも理解ができないまま、ぐるぐるぐるぐる回ってる



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