OTOGI Rock'n'rool

1枚のチケット

 


「いよいよ明日かあ!学校祭!!!」



学校祭の前日

準備はもうほとんど終わっていて、あとは本番を待つのみという状態



「あ、言っとくけどうちらは彼氏と回るからー」

「美優とかっちはどうするわけ?」



学校祭の前の日だから、彼氏持ちの二人は浮かれてる

確か北高の学校祭に行く前の日も、ものすごーくハシャいでたっけ。



「でも美優は王子様誘ったんでしょ?じゃーかっちあまりもんじゃん」



可哀相に、と付け足して沙穂がかっちを見る。



「失礼なことを言うな
ちゃんと意中の男にはチケットを渡した」



相変わらずの無表情で、サラッとかっちが言い放つ。



「「……はぁああっ!!?」」



志乃と沙穂の叫び声が重なった。



「え、かっち塁くんに渡したの?」

「ちょ、誰塁くんて!!!!」

「あ、まさかその人が例のかっちの好きな人!!?」



私も気になってかっちに聞くと、すかさず二人の事情聴取が始まった。



< 131 / 166 >

この作品をシェア

pagetop