OTOGI Rock'n'rool
 


「お、おはよ…!これは鍛えるためのランニングの最中でっ…!っていうか、かっちこそこんな朝早くどうしたの?」



確かかっちの家はこの辺りだって聞いたことがあるから、今から登校するんだろうってことはわかるけど

でものんびり屋のかっちが、なんでこんな朝早くから制服を着ているのかがわからなかった。



「あぁ、いつも色々考え事をして歩いていたら、学校まで1時間かかるんだ」



かっち…きっと妄想しながら登校してるんだ…!



「そ、そうなんだ」

「…つーかさー、時間いいの?」



私とかっちがのんびり話しをしていると、塁くんが校舎の時計を指差した。



「あ!そうだった!!!
じゃっ、じゃあ塁くんありがとう、またね!かっち後で会おうねー!!」



ブンブンと手を振って1歩を踏み出す



「あ、美優…」



だけどかっちに呼ばれて振り返れば、やっぱり何でもないと言われて

私は再び走り出した。



< 40 / 166 >

この作品をシェア

pagetop