OTOGI Rock'n'rool
 


私にはそんなことを話すかっちの意図がよくわからなかったけれど

沙穂にはそれがわかったみたいで、沙穂はそうか!と言うと、笑顔でかっちの肩を叩いた。



「ちょっとかっち!たまにはいーこと言うじゃん!」

「"たまには"って何だ」




未だにわけがわからなくて首を傾げていれば

志乃にもそれがわかったみたいで、沙穂と全く同じ行動をとる。



「なに?なんなのー?」

「だからぁ、その王子様に美優の手料理披露しちゃいなよっ
美優、家庭科得意でしょ?」



手料理…?

まぁ、確かに家庭科は得意だけど…でも、どうやって?



「そうだなー、例えば、お弁当作ってどっか出かけるとか!」



お弁当…か…!



「すごくいい案だと思うんだけど…でも、それってなんか恥ずかしいな」

「恋愛なんて恥ずかしくてなんぼでしょ!」

「ほら、さっさとメールするっ!」



う……


二人に急かされて、カチカチと携帯のボタンを押して、お誘いメールを送信した。



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