空と海の絵かき歌

「晴天は甘えたのガキんちょやからの」



「……どういうこと?」



わたしの問い掛けにじぃじはニシシッと笑い、



「おまえさんたちへの宿題じゃ」



スケッチブックをわたしの手の中へと収めた。




答えを知ってるなら教えて欲しかった。



表面は笑ってるけど、晴天の中からは苦しいって聞こえてくる。



「……わかったよ、晴天と答え合わせにくるね」



「おぅ。待っとる」



明るく手を振るじぃじに、精一杯の作り笑顔で手を振り返した。
< 22 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop