平凡な恋の話 No.2

 『ねぇねぇ、みくぅ♪』

 下校の途中、瑠璃が急に上機嫌で

 私に話しかけてきた

 今から瑠璃が話す内容は

 だいたい予想できる・・・

 瑠璃がこんなに上機嫌になるのは

 あっち系のことしかないからなぁ

 『なぁ~に~?』

 とりあえず返事をしてやる私

 『さっきさぁ海我先輩から

  逃げたでしょぉ~?』

 ・・・やっぱり予想的中・・・

 私はため息をつきながら

 『逃げてないよぉー』

 適当に‘ウソ’をついた

 あの時私は瑠璃が言うとおり

 海我先輩から逃げた

 理由・・・?

 そんなの私がわかるはずが

 ないでしょっ?

 今度は深くため息をついた私

 そんな私の前に立ち止まって

 仁王立ちになる瑠璃

 そして言った言葉が・・・

 『絶対に逃げた!!

  海我先輩と・・・

  またなにかあったんでしょ?』

 『・・・はぁ』

 なんでだろうなぁ・・・

 瑠璃だけには‘ウソ’が

 上手につけないや・・・

 自然と顔がゆるくなる

 『あっ!

  笑ったからなにかあったんだね!』

 『なぁ~にもなぁ~い』

 『ぜっっっっったいにウソでしょぉ』

 『さぁ、急いで帰りましょう♪』

 『みぃーーーーーくぅーーーー!!』

 私は瑠璃の横をスルリととおり

 両手を広げて走った

 瑠璃は私の後を小鳥が親鳥を

 追いかけるように走った

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