平安恋物語


「悪いが今朝に集まりがある。これで帰るな」


すっと立ち上がり、衣服を整えている後ろ姿を見つめる。視線に気づいたのか、くるっと顔だけ後ろに向け、視線が絡まった。


するとはぁっと月様はため息をつかれた。


どうしたのかわからず首を傾げると、私の前で座りこみ、視線が同じ位置になるくらい覗きこまれた。


「そんな顔をするな。行きたくなくなるだろう?」


ちゅっと額に唇を押しあてられ、体に熱が籠もった。


「今夜もくる。だから、いい子にしてろよ」








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