叶わぬ恋
指輪
人を好きになるってことがこんなに苦しいなんて知らなかった。

でも、好きになることは自由のはずだった。



「おはようございます。」


彼女は、いつもと変わらない。


でも、僕の中だけに変化・・・


「おはよう。」


すれ違いざまにそう言って、僕は目を合わせることもしなかった。


そんな態度に彼女が何も気が付かないはずもなく・・・



「おい、ことちゃん気にしてたぞ。
お前が変だって。何かよそよそしいってさ。」



昼休みに順一さんにそう言われて



「別に普通ですよ。」



自分が大人じゃないから自分の感情をコントロールできなくて・・・




そんな風で結局彼女を避けてばかりいた。




それは、彼女をとても傷つけていたなんて思いもせず、自分のことしか考えてなかった。



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