叶わぬ恋
「何で来なかったんだ?」
次の日、店で彼女の顔を見て僕の口から出た言葉がそれだった。
やさしく聞くことなんてできなくて口調が強くなった。
「ごめんなさい。」
彼女は、本当にすまなそうに謝っているのに僕は続けた。
「謝るぐらいなら最初っから行くなんて言うなよ。」
責めるつもりは無かったのに自分が抑えられず・・・
「本当にごめんなさい。行くつもり・・・だったの。」
「行くつもり?すごいいい加減だよな。」
もういいじゃないかと自分の中でも思っているのに・・・
「ごめんなさい。」
もう一度彼女は言って・・・
みるみる彼女の目から涙があふれて・・・
あの時、泣かせるつもりなんかなかったんだ。
でも、子供だった自分が彼女を好きで・・・
そして、あの男に嫉妬していて・・・
あの時の彼女の涙は・・・一生僕に・・・
後悔させた