叶わぬ恋
バイトのたびに、僕は店の中、彼女の姿を目で追っていた。


軽やかに動き回る・・・


天使・・・


そんな感じに見えた。


「ことちゃんってかわいいよな。」


急に同じバイトで先輩の順一さんが僕の隣でそう言った。


彼女ばかり見ていたのを気づかれたのだろうか?



「そぅ・・・ですね。」

「タイプじゃないか?」

「いや・・・あんまそうゆうの意識したことないし・・・。」

「ふ~ん。ボヤボヤしてっとさらわれるよ。」



結局、順一さんはそれだけ言って行ってしまった。


そんな・・・僕は・・・



ボヤボヤしてるとさらわれる・・・か。



関係ないよ・・・


その時はそう思っていた。



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