真夜中の太陽
「最後くらい、ちゃんと話さなきゃ。絶対後悔するんだから!」
「でも、迷惑だよ」
「迷惑だったら来ないって言うはずよ」
「……優しいだけだよ」
そう、優しいだけなんだ。
鍵を失くした送別会の時だって。
「後悔するような思い出はやめよう。ねっ?」
「………うん」
今日が最後なんだ。
諒子の言うように、思い出して後悔するぐらいなら、こうして良かったって思えたほうがいいのかもしれない。
結崎さんの勤務が終わってアパートに到着するまでの間、村岡くんは買ってきたお酒を物凄い勢いで飲み始めた。
―――23時半―――。
ドアをコンコンと叩く音が聞こえる。