夜の形
夜の蝶
私は途方に暮れていた。
今日いったい何回目の就職に失敗しただろう。悔しさは無い。ただ私はこの世界に不必要なんだと言う事実をつきつけられていた。
私の手首には無数の傷がある。
事故でも何でも無い、自分で付けた物だ。

こうして傷を一つ付ける度存在理由を見つけられる気がした。


面接に落ちる理由はそこにあったのかもしれない。
< 1 / 12 >

この作品をシェア

pagetop