ひまわり


「おいおい、俺はキャプテンなんだぞ。
そんな嘘、すぐに見破れるよ」


先生のように説教がましく言った後、すぐに爽やかな笑顔になった。


「昼休みにでも、話し聞いてやろうか?マネージャーの友達だし、特別に人生相談乗ってやるよ」


少し、躊躇った。


真由の先輩だからといって、人に話してもいいものなのかと……。


だけど、1人で解決できるか――?



あたしが、あんまり人には聞かれたくない話しだと言うと、それなら、昼休みに部室に来いと言われた。


昼休みなら誰も来ないから、と。


あたしはあんまり気が乗らなかったけど、少しでも解決策に繋がるならと思って、先輩にお願いすることにした。


バカなあたしは、誰かの力を借りなきゃなかなか前に進めないから。


あたしは真由に、『先生に呼び出された』と苦し紛れの嘘をついて、そそくさと教室を抜け出した。


あんな下手くそな嘘なのに、素直に信じてくれた真由に、心が痛む。


悪いことをしているわけじゃないけど、今から、真由が好意を寄せている人に会いに行くことに、心が疼いた。




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