Dragon Hunter〜月雲花風〜

初陣

「バルト、エドガー!」



地上に出ると、街の上空にドラゴンが旋回していた。




「本部には俺が連絡しといた」

 エドガーとバルトが、叡刃と合流すると叡刃はいった。

「確認できたのは一体。だけど、Sクラスだ」

 ちっ、とバルトが舌打ちをした。奴の言っていたプレゼントとはこのことか。

「この街全体にシールドを張った。範囲が広いから長くはもたん」

「エドガー、この街で1番大きい建物はなんだ?」

「大聖堂だ」

「よし。ハミルトンに連絡して、住人をそこに全員収容させろ。全員避難完了次第シールドエリアを縮小、大聖堂周辺に限定」


 テキパキと指示を出すバルト。すぐに動き出すエドガー。

「叡刃、ロック解除許可は」

「もう出てるよ」

 にやっと悪戯っぽく微笑む叡刃。

「ならすぐに攻撃出来るように解除しとけ。但し、攻撃されない限りこちらからの攻撃は避難が完了するまではするなよ」

「りょーかい」

 ドラゴンは街上空を旋回している。空気を裂くような咆哮が辺りに轟いている。

 おもむろにバルトはポケットから小さく折りたたんだ何かを取り出した。彼がそれをひと振りすると、それはその小ささからは想像もできないほど大きく広がった。

「大事なモン忘れとったわ」

と、ばさりと彼はそれを羽織った。どうやらさっきの布きれはマントのようで、背にはオリオン座の刺繍が、裏地には何やら鳥のようなものが刺繍されていた。

 叡刃も同じものを羽織っていた。背の刺繍は同じだが、裏地には闇夜を切り裂く刃が刺繍されている。


「「ロック解除」」

 掛け声とともに二人の武器がその本体を顕した。

 叡刃が持っていたただの棒は槍に三日月状の刃が付いた、所謂方天戟に、バルトは鞘から左右の剣を抜いた。剣といってもどちらかといえばそれは曲刀の部類に入る。刃が優美な曲線を描く双振りのそれを構えて、バルトは不敵に笑った。

「さて、ほんなら盛大にお客さんをもてなそうやないか」


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