キミノタメノアイノウタ

「やば!!」

千吏は慌てて教室から出ていった。

「頑張れー」

申し訳程度の励ましの言葉を掛けてみる。

遅れたりしたら気合いの入っていた担任の浅倉が後でしつこい。

教室は教師がいないというある種の解放感でざわついていた。

黒板に書かれた“三者面談本日自習”の文字が霞んで見える。

みんな思い思い、仲良しグループで集まっていた。

もちろん、私も千吏も。

……まさか奏芽が居眠りの罰として課せられていた特別課題をやっているなんて思わなかったけれど。

「それで…どうしたの?」

そう尋ねると奏芽はチラリと目だけ動かして私を見上げた。

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