魔女の瞳Ⅵ
あまりにも。

あまりにも醜く無惨な姿。

その姿に菊花が、時貞までもが直視できずに視線をそらす。

「……」

その雰囲気を敏感に感じ取ったのだろうか。

修内太は自らの掌を見る。

当然、それまでの両手とは明らかに違う。

人間の手とは思えない、凶悪な爪の生えた節くれだった指と、どす黒く変色したおぞましい肌。

「アアア…アァァアァァア…」

獣の如き修内太の声が震える。

「メグ…メグ…!オレ…オレ…!…オレハ!!」

半狂乱になる修内太。

そんな彼を、私は抱きしめる!

既に私よりもずっと身の丈も高くなり、人間では有り得ないほどの硬い筋肉に覆われた巨体。

だけどその内には、紛れもなく脆く繊細な人間のままの修内太の精神があった。

そんな脆弱な精神で人外の身は受け止めきれず、修内太は声を上げて泣く。

「アァァアアァァア…アアァアアアァアアァアァアァァアァ!!!!」




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