【短編集】communication
そんなある日、変わらず外を出歩いてから家に戻った時だ。


家の前で声をかけられた。


「音、おまえ夜遊びかぁ〜」


声をかけてきたのは、高校入学とともに会わなくなった幼なじみの龍。


「龍には、関係ないじゃん。」


なんか、久々に見る龍は、ちょっと男らしくなってた。


「冷たいねぇ〜。幼なじみとの久々の再会っだってのに。」


なんか、しゃべりまでも。


「私は、いつもと変わらないし。変わったのは、龍だよ。」


てか、酔ってるんじゃないか?


「まあな。俺は、がんばったよ。マジ、褒めてよ。」


私は、顔を歪ませた。


「なにが?」


「俺のなにが変わった?」


意味わかんない。


「はっ?質問したの私だし。」


「まあ、慌てるなよ。俺、見て何かわった?」


私は、苛立ちを覚えながら答えた。


「う〜ん。あの頃よりは、男らしくなったんじゃない。しゃべり方も見た目も。」


まあ、さっき思ったことを言った。


「マジで?やった〜。」


煩い。


こんな夜中に騒ぐなよ。


「龍、夜中に近所迷惑。」


「おまえ、ヒマだよな。俺んち来いよ。」



龍は、私の有無を聞かずに私を引っ張った。


明日は、休みだし。


まあ、いいか。


しかし、なんか龍はウキウキだし。


このまま、なんかスキップしそうなね。
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