【短編集】communication
「やめて。ほんとにやめて。」


私は、ずっと呟いていた。


そして、カタカタと震えだした。


龍は、私の異変に気づきやめた。


「音?」


「もう、遅いの。」


私は、素直に言おうと決意した。


今更、誤魔化かせない。


「龍は....誰か知らない男に犯された私を愛せる?」


そう。


私は、レイプされた。


全てズタズタにされた。


私は、自分を大事にできない。


そんな私を好きという龍。


私の話を聞いたら、離れるだろう。


「....」


龍は、何も言わない。


ただ、私を優しく抱きしめてくれた。


なんか、解放された気分だった。


龍には、深い意味はないだろう。


けど。


私は、安心したように龍の背中に手をまわした。


そして、私の意識はとぎれた。
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