抱けないあの娘〜春〜
薄暗くて埃っぽいベンチ裏の告白とキス。
そっと抱き合う咲哉とさつき…
「僕…さつきさんのことずっと大事にします!だから…いつも笑ってて?あなたの涙を見ると僕は…あなたを壊してしまいそうな気がする。」
「壊すって?何を?」
潤んだ大きな瞳で不思議そうに咲哉を見上げるさつきに、思わずまた唇を重ねてしまう。抱きしめる腕の力がぎゅっと強くなる。
「だからっっ!!襲いたくなっちゃうってこと!!」
ボンッとお互いに顔が赤くなる。