抱けないあの娘〜春〜


薄暗くて埃っぽいベンチ裏の告白とキス。




そっと抱き合う咲哉とさつき…




「僕…さつきさんのことずっと大事にします!だから…いつも笑ってて?あなたの涙を見ると僕は…あなたを壊してしまいそうな気がする。」




「壊すって?何を?」





潤んだ大きな瞳で不思議そうに咲哉を見上げるさつきに、思わずまた唇を重ねてしまう。抱きしめる腕の力がぎゅっと強くなる。



「だからっっ!!襲いたくなっちゃうってこと!!」




ボンッとお互いに顔が赤くなる。





< 35 / 208 >

この作品をシェア

pagetop