‡パルソナ‡ 孤高の唄姫



あたしがそう急かすように言うと、


「そのようなお方はご一緒ではありませんでしたね。」


顎を手に乗せて考えこんで言うレイを見て、がっくりと肩を降ろす。


あの子は一体どこに行ったんだろう?



あたしはシーラの行方が気になって、落ち着かなくなった。


「幻でも見たんじゃねぇの?
それともお前の頭がおかしくなったとか?」


ノエルはベッドの近くの壁に背を預け、嫌味たらしく言い、おまけに鼻で笑いやがった。



プッチーーーーン




それを聞いた瞬間、あたしの何かが切れる音がした。



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