ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『君がくれた歌がここにあるよ 君に出会えた事が宝物 まるで昨日の事みたいにまだ あの日輝いてるよ 君にありがとう♪』

レイナはユキネが歌う“君がくれた歌”を聴いて、ケイゴの事を思い出していた。

泣かないと決めたハズなのに…何故かユキネの歌声がレイナの心の奥の奥にある、ケイゴとの思い出を思い出させ、レイナの頬を一滴の雫がつたい流れ落ちた。

『泣かないって決めたのに…どうして涙が出るの?あの子の歌声が…あたしの心に染みていく…』

レイナは涙を零していた。

『お姉ちゃん泣いてるの?泣いちゃダメだよ』

レイナの目の前には瑞輝 敬大が立っていてこっちを見ていた。

『ケイゴ…』

レイナは、涙が浮かぶ目で一瞬敬大がケイゴに見えた。

『ケイゴ?僕は敬大だよ。ハイお姉ちゃん、ハンカチ貸してあげる』

敬大はレイナにハンカチを手渡した。

『このハンカチ…』

レイナが受け取ったハンカチは、ケイゴがいつも使っていたハンカチと偶然にも同じだった。
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