男 友 達


「だからさ、ホントにケンタと先輩が付き合ってるの?

だって、確かめたわけじゃないんでしょ?」


ユカは最近、苛々している。

「だから、私が確かめてあげるって言ってるのに…」


「いいよ…知りたくない」


私はあの日から、
出来るだけケンタの事を、今まで通りに友達として見ようと努めていた。


「だってアオ、無理してるじゃん!」


ユカが心配してくれてるのはわかる。

でも今は、もう少しだけ…

ケンタと友達に戻る覚悟ができるまでの、


時間が欲しかった。


< 182 / 268 >

この作品をシェア

pagetop