Cinderella girl
「だってお前幼稚園のころさー砂浜で2人で遊んでたら‥‥」

「まって!それ怖い話?!」

「いや、二人の思い出話」

「‥‥‥‥ならよし」





「で、砂浜で遊んでたら急に誰もいない所に走ってってさー、なんかの腕引っ張ってきたんだよ、お前。俺なんにも見えないのにこの人も遊びたいんだってとか言い出してさー俺超ビビッたけど誰もいないなんて言えないからずっと見えてるフリしながら城とか作ってさー‥‥しまいには何かあの子おいでおいでしてるよ、行こう?とか言い出すから俺走って逃げたんだって!!覚えてない??」

「やっぱ怖い話じゃん!!この嘘つきヤロー!」

洋一の背中をバシバシ叩くミカコ

「え、まじだって!覚えてないの?」

「そんなの知らないって!作り話でしょ!?」

ミカコの腕を掴む洋一。


「だからまじだって」




「「‥‥‥‥‥‥」」


ガサガサガサッ

「「!!」」

後ろの物音に思いっきりビビる2人。

本当は洋一も死ぬほど怖かったが半泣きのミカコをみて強がり100%のセリフをはく


「しょうがねーから今日だけ腕貸してやるよ」


そういって物音がしたのと反対方向の腕を伸ばした。

出発前は野望たっぷりのミカコだったが今は完全に忘れて洋一の腕にしがみついた。

そして伸ばしてた腕を引き戻した時‥‥


ガサガサガサガサガサー!

「ぎゃーーー!!」


全速力で駆け抜けて行く2人の後姿は、とても付き合ってるようには見えなかったそうな。
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