パパとママだけのヒミツのお話



ピンポーン!!



朝ごはんを食べ終えて後片付けをしていると



ピーンポーン!!



ニ回チャイムを鳴らす音が家中に響いた。


「誰かな?」



想は確か今書斎で勉強してるし仕方ない、出るか。


タオルで手を拭いてパタパタと
スリッパを鳴らしながら玄関に出る。


「は~い」


ガチャリとドアを開けると


「あぁ~~~!!ユウちゃん!!」


珍しい訪問客に一気にテンションが上がる。


「久しぶり、メイ元気だった?」


最後に会ったのは確か去年のクリスマスパーティーを開いた時。


それから色々忙しいみたいで中々会えなかった。


「髪、伸びたね~」

「ユウちゃんも切ったんだね」


あの時は背中まであった長い髪が今はショートになっていて。


意外だけど、でも短い方も似合うな。

「高橋くんも元気?」


高橋くんともすっかりご無沙汰だ。


「うん、元気すぎて参っちゃうよ」

なんて言いながらもとても幸せそうな顔を見せる。


「ちょっと待ってて、今想を」

くるりと反対を向いて想を呼ぼうとしたその時

「ごめんね、メイ」


「え、ちょっと」





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