ガチャポンな彼女
「うわ、ぼろい…」

ガチャポンはずいぶん古そうに見えた。

古いだけでなく埃もかぶっていて、ちゃんとしたものが出てくるとは思えない。

それでも俺はやるしかなかった。

金色の硬貨を錆付いたへこみに差し込み、同じく錆付いたレバーを握る。

そしてゆっくりと回転させた。



すると――。



金色だったこの空間が一瞬虹色に変わったと思った瞬間。



――がちゃっ。



大きなカプセルが飛び出した。

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