初恋物語
ピンポーン  
  
  
  
  
  
『はい?…あっ由希ちゃんやん☆』

    
  
出たのは光輝だった。 
  
  
『…おじゃましていーかな??』 
  
  
ちょっと 
ドキドキしてるウチ。 
  
  
  
『いーよ☆』 
  
  
  
  
ガチャ  
  
  
扉が開いた。 
  
  
  
  
  
  
『おじゃましまーす…。』   
 
  
  
  
『上がって上がって!』
  
『慎一いる…?慎一に話があるんやけど。』
  
  
『慎一今風呂入ってるよ☆それまでまっときー?』
    
  
『うん…わかった☆あれ?……親は??』
  
  
ウチは光輝たちの親がいないことに気付いた。 
  
  
  
  
『えっ?言ってなかったけ?俺と慎一二人暮らししてるって。』
  
光輝がキョトンとした感じで言った。 
  
  
  
『聞いてないよー?何で?』 
  
  
『親父が仕事で海外に行ってて、おふくろもついて行ったと。俺らもついて来いって言われたんやけど、高校卒業までは日本におらしてもらうことにしたんよ。』  
  
光輝がペラペラと言った。  
  
  
『そうだったんだ…。知らなかった。じゃあ高校卒業したら海外にいっちゃうの?』
  
  
『んー…まだわからん。』   
  
『そっか……。』 
  
  
『なんや、俺らが居らんくなったら寂しんか?』 
 
光輝がニヤニヤしながら言ってきた。 
  
  
  
『さみしいよ!!』 
  
  
  
  
ウチめっちゃ素直。    
  
 
『光輝ー?うるせーぞ。』
  
その時慎一が風呂から上がってきた。 
  
  
しかも 
パンツ一丁で 
上半身裸……。
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