男前な彼女

――小林さんと水渡さんかなぁ……？





でも、なんで小林さんが女性用の更衣室に…？






ちょっと更衣室のドアが開いている。



そこから、小林さんと水渡さんの声がはっきりと聞こえた。








「南ちゃんと咲夜ちゃん…かわいいわね」



「そうだな」



「…好きになった？」



「なんで？」



「だって、二人には特別優しいじゃない…」







――え？え？





ドアノブを掴もうとしたあたしの手が止まった。


なんだか、入ってはいけないような気がしたから。




あたしはいけないと思いつつ、ドアの隙間から中を覗いた。






「……っ！？」




小林さんと水渡さんは抱き合っていた。







「そう思う…？俺はお前に一番優しく接してるけど……」



「嘘……」



「嘘じゃねぇよ……」








――ななな、なに…これ……