男前な彼女

ヒトリじゃない




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「で、遅れた理由は何だ?」






夜の11時。




あたしは痛む腰をおさえながら起き上がる。


上牧が持ってきてくれた水に少しだけ口をつけた。








「言っとくけど、それなりの理由じゃなかったら許さないからな」






さっきまで泣き顔だった上牧だが、今は結構 落ち着いている。



少なくとも、さっきまでの余裕の無さそうな顔はどこにもない。






――なんなんだこいつは……






泣いていたかと思ったら、元気になって、俺様に戻り。



甘えてるのかと思ったら、命令口調。







思えば、こいつ…



俺様というより、甘えたいだけなのかもしれない。





――甘えたいけど、素直じゃないから命令してるだけなのかも……









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