男前な彼女
しかし、朝陽兄ちゃんも真剣。
なにより、上牧がちゃんと想いを話してくれたんだ。
ちゃんと言わなきゃいけない。
「…あたしも上牧と一緒にいたい」
しっかりと朝陽兄ちゃんを見て言った。
朝陽兄ちゃんの顔が、少し緩んだ。
「というわけだ、上牧君。1月2日は、咲夜を君に預ける」
「え、本当ですか!」
上牧の顔がぱぁっと、明るくなった。
本当に嬉しそうだ。
「ということは…朝陽さんは俺のことを…」
「認めた訳じゃない」
「……え?」
朝陽兄ちゃんの発言に上牧は拍子抜けしている。
「…でも、咲夜が君と一緒にいたいというなら仕方ないだろう。」
「は、はぁ……」
「……ちゃんと、守れ」
「……え?」
「俺は君に咲夜を預けた。だから、ちゃんと咲夜を守れ。これは1月2日に限ったことじゃない」