男前な彼女




「どうしても…ダメですか?」




あたしはおもいっきり目を潤ませ、切なげな表情を意識した。





「高槻さん…」




お願いだから、落ちてくれ!!





「高槻さんっ!!いくらでも教えてあげるわよ!」




どうやら効果があったようだ。


心なしか、先生の頬が少し赤い気もするが……



何はともあれ、あたしはなんとか大和の実家の住所をゲットした。






「で、行くの?その住所に」




教室に帰ると、南と一緒に詩織もいた。





「勿論!じゃないと、先生に聞いた意味ないじゃん」


「えぇ…大丈夫なのかなぁ…?」





詩織はどうやら状況が分かっている模様。


南が話したんだな。




「咲夜。私もついていくから」


「私もついていくよぉ!」


「二人とも……」





南と詩織はどちらも『ついていく』と言ってくれた……









< 332 / 412 >

この作品をシェア

pagetop